ペットボトルなどのプラスチックゴミから発生する「マイクロプラスチック」。世界保健機関(WHO)の報告書では、現状の検出レベルでは健康リスクは生じないと結論付けられているものの、さらなる研究とプラスチック汚染対策を進める必要があると指摘されています。
日本の水道水にも含まれるマイクロプラスチックについて、今回は基本を解説するとともに、MULTIPURE(マルチピュア)の浄水器でできるマイクロプラスチック対策についてお話します。
マイクロプラスチックとは「微細なプラスチックゴミ」
マイクロプラスチックとは、プラスチックゴミが粉砕され微細になったものです。5ミリメートル程度のものから、目視確認が不可能なナノレベルのものまで、大きさには幅があります。
ナノレベルの粒子の分析方法は確立しておらず、そのため生物への曝露状況や、悪影響に関するリサーチは困難を極めています。
ペットボトルや食品パッケージ、服、化粧品などのプラスチック製品が発生源です。海や川に放たれたプラスチック製品のほとんどがマイクロプラスチックになると言われています。
海洋マイクロプラスチック汚染とは?
水底に沈んだり水中を漂流しているマイクロプラスチックは、海はもちろん、河川、淡水湖、内海、湿地でも検出されています。
そのうち海洋汚染はとくに深刻で、プランクトンからクジラまで、食物連鎖を通じてすべての生態系に被害が広がっていると考えられています。
水道水にもマイクロプラスチックが混入
日本を含めた世界中の水道から、マイクロプラスチックは検出されています。
水道水だけでなく、市販の飲料水や食品への混入も確認されています。人間がマイクロプラスチックの摂取を避けることは、すでに難しい状況になっていると言えるでしょう。
人間はマイクロプラスチックを日常的に摂取している
人の糞便にマイクロプラスチックが含まれるかどうかを調べることで、マイクロプラスチックの摂取の有無や量を調べたリサーチ(※1)があります。
調査結果によれば、ヨーロッパやロシアの人々、そして日本人の糞便から、マイクロプラスチックが発見されました。日常生活において人が無意識的にマイクロプラスチックを摂取していることが示唆され、健康影響を調査するさらなる研究が必要であることが呼びかけられています。
(※1)Schwabl P, Köppel S, Königshofer P, Bucsics T, Trauner M, Reiberger T, Liebmann B. Detection of Various Microplastics in Human Stool: A Prospective Case Series. Ann Intern Med. 2019 Oct 1;171(7):453-457. doi: 10.7326/M19-0618. Epub 2019 Sep 3. PMID: 31476765.
マイクロプラスチックが人体にあたえる影響とは?
マイクロプラスチック研究は数年前に勃興したばかりで、現時点では信頼できる情報が限られています。そのため健康被害について、まだ確かなことを言うことができません。
ナノレベルの粒子は体内に残りやすい、と指摘している調査結果も少なくありませんが、その分析方法を確立するには時間がかかりそうです。
ただし判明していることも少なからずあり、近年は「環境ホルモン」や「病原体」との関係について注目が集まっています。
環境汚染物質や病原体との関係
マイクロプラスチックの粒子自体、人体に対して有害とされる可能性は高くありますが、その粒子に吸着する環境ホルモンなどの化学物質、また微生物などの病原体に対しても同様に、危機感が高まっています。
新型コロナウイルス感染症が蔓延して久しくなりますが、たとえば病原体は、プラスチック廃棄物の表面に強く吸着する傾向があります。
2016年に発表された研究結果(※2)によると、北海とバルト海でサンプリングされたマイクロプラスチックに付着した病原体からビブリオ・コレラが特定されています。
(※2)Inga V. Kirstein, Sidika Kirmizi, Antje Wichels, Alexa Garin-Fernandez, Rene Erler, Martin Löder, Gunnar Gerdts,Dangerous hitchhikers? Evidence for potentially pathogenic Vibrio spp. on microplastic particles,Marine Environmental Research,Volume 120,2016,Pages 1-8,ISSN 0141-1136
日本のマイクロプラスチック汚染状況
日本の周辺海域でもマイクロプラスチックは検出されています。
日本学術会議の提言「マイクロプラスチックによる水環境汚染の生態・健康影響研究の必要性とプラスチックのガバナンス」によると、マイクロプラスチックは日本列島から排出されるものだけでなく、黒潮に乗り、東南アジアや中国南部から輸送されている可能性があります。
ただし破片となっているプラスチック製品の特定、また破片化速度などは、現状ではほとんど解明されていません。
日本の水道水でマイクロプラスチックが検出された例
水道水中のマイクロプラスチックを分析した千葉工業大学の亀田豊准教授らの研究では、釧路市と沖縄市の水道水において、1立法メートルあたり60~112個のマイクロプラスチックが検出されています。
わからないことも依然として少なくない状況ですが、日本の水道水に混入しているマイクロプラスチックの実態は、近年徐々に解き明かされつつあります。
除去性能が確認された浄水器は、わずか一握り
日本で手に取りやすい浄水器の多くは、マイクロプラスチックの除去性能について試験が実施されていません。取り除けるかどうか不明なまま、浄水器をお使いの方も多くいらっしゃるかと思います。
国際認証NSFの厳格審査を受けているマルチピュアの浄水器は、マイクロプラスチックの除去性能について試験を受け、その性能が認められています。
マイクロプラスチックはもちろん、98種類以上の有害物質や不純物をほとんど99%取り除くことが可能です。
全製品、マイクロプラスチックを除去可能です。
マイクロプラスチックの有害性が声高になるにつれ、近年、国際認証NSFでもマイクロプラスチックの除去項目が追加されました。
それに応じ、マルチピュアでは開発したすべての浄水器フィルターについて試験を受け、性能認証を得ています。
(まだオフィシャルサイトや公式オンラインショップ上には記載がありませんが、きちんと除去項目として認められ追加されていますので、どうかご安心ください)
将来、有害性が認められることも・・・
PFOS/PFOAやアスベストの例のように、問題提議から数十年ほど経過し、やっと人体への悪影響が認められるケースも少なくありません。
いまは有害であることが証明されていなくても、将来、有害性がはっきりと認められる時期がマイクロプラスチックにも訪れるかもしれません。
そのような「かもしれない」を含め、確実に安心・安全な水をつくれることにマルチピュアの価値があります。
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